(その九) 見栄とつつましさ

マクヒィス おい、可愛らしい下着じゃねえか。
淫売 揺り籠から棺おけまで、まず下着だあね。
年とった淫売 あたいは絹はいっさい使わないことにしてんの。お客がじきに病気だと思いやがるからね。
   ベルトルト・ブレヒト三文オペラ千田是也訳 岩波書店88頁