2012-06-12から1日間の記事一覧

(その九十七) 三船敏郎

三船は、それまでの日本映画界では、類のない才能であった。 特に、表現のスピードは抜群であった。 解りやすく云うと、普通の俳優が表現に十呎かかるものを三呎で表現した。 動きの素速さは、普通の俳優が三挙動かかるところを、一挙動のように動いた。 な…

(その九十六) U田ル

引っ込み思案だがどこかぼんやりしたところのあるU田ル。大学時代、雨に塗りこめられた大教室でのたいくつな講義のあと、入口の傘立てにさした傘があっという間に盗まれてしまうということは、学生ならだれもが知っているはずなのに、授業のあと蒸し暑い廊…