私がはじめて溝口健二の作品を見たのは一九六四年のことです。場所はスペインのシネマテーク、フィルモテカ・エスパニョーラでした。その当時私は、漠然とした将来を抱えるだけの若者で、ふつうの生活から離れて二年間の兵役に服していました。兵役忌避をし…
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